CIVIC TECH FORUM 2017に初参加してきたよ
春ですねぇ。花冷えが憎たらしいこの頃です。
さてそんな春、3/25(土)は永田町が熱かった!
Nagatacho GRIDでは10:00からCIVIC TECH FORUM 2017が開催されるし、
すぐお隣YAHOO!LODGEでは17:30からアクセシビリティキャンプ開催ですよ。うわぉ豪華。
※こちらのエントリーは別に書きましたです。
アクセシビリティキャンプ#10「目が見えなくてもスト2はできる。全盲ゲーマーと対戦!」 - エモこそすべて
やりようによっては両方楽しめるので、欲張って両方参加してきました。だって歩いて数分なんだもの!!
CTF2017行ってきた!
今回始めての参加かつグラレコ隊の一員としてガッツリ裏方参戦でした。
そもそもシビックテックって?という感じだったのですが、様々な技術(Tech)で市民の(civic)幸せをみんなで考えるというのが広義なところなのかと感じています。
正直グラレコやるまで市民活動とか全然縁遠かったので、Code for Japanのような活動もCTFも知らなかったんですが(イヤン恥)、相当な熱量で参加されてる一市民・行政・企業の方々の多いこと多いこと。
「私たちはどんな立場であったとしても誰もが最終的には「市民」です。」
というメッセージの通り、市民として地域や社会の課題が少しでも解消し、自分たち市民が快適で今よりちょっと幸せになることを考えるのは建設的ですね。
市民っていうとプロ市民みたいな印象に繋がりがちな偏った自分でしたが、この数週間行政の方やこういったボランタリーな活動を通じて曇りが取っ払われてきました。
フォーラム自体は2フロア同時進行で、1Fで最初のインタラクティブセッションを描き、引き続き手入れしていたので他セッション全然見に行けていないのですが、そこはそう我らがグラレコ隊のパネルでサマリが見られるので便利便利(We画We賛)。
障がい支援の現場とテクノロジー活用
ここからは担当したグラレコのセッションについて。
様々な要因で就業が難しい人を応援するNPO法人FDA理事長の成澤俊輔さんと、「人はちがう。それでいい。そこからはじまる。」をテーマにした発達障害等の支援企業LITALICOの研究所事務局長・鈴木悠平さんのセッションでグラレコしました。
お二方の自己紹介・活動背景の話からスタートし、ご自身も視覚障害等を持っている成澤さんが携わっている現場のいろんな個性の話を軸に話が展開しました。
知らなかったよ……点字が読める視覚障害者、手話ができる聴覚障害者はそれぞれ10%未満だなんて。仮にそれらが出来たとして、じゃあコミュニケーション取る相手は?ってなったら、探さないと見つからないじゃないか。
いっそキーボードで打ってチャットとかで会話できる方が断然便利だし、障害の有無関わらず話せるじゃないかー!
ということに代表されるように、「○○なら■■をすればいい」というのは当事者の利用文脈に沿ってなければ何の意味も無いことで。
今なんて、バリアフリーだなんだと技術面のサポートは伸びているけれど、ちょっとの助けで生まれていたコミュニケーションが無くなってしまってやしないか?という状態。
これは……便利なようで悲しい。
バリアフリーにしろサポートサービスにしろ、個人個人の利用文脈にあわせた対応が必要だということはバリバラを見ててもよく見かけるところなんですが。
トライするのに準備や投資がどっさり必要かというとそういうことでもないんですよね。心持ちひとつで世界がちょっと近くなる。
例えば「お、それかっこいいですね!」って話しかけたくなるような車椅子WHILL。実際子どもが寄って話しかけてくるそうですよ。
お二方とも就業するには何らかの問題を抱えた人がどうやったら継続的に働くことができるか、継続的に働くってどういうことだ、ということを常に考えられているのだけど、ここで初めて知る私のようにまだまだ認知されていない事業でもあるのだなと、描きながら感じました。画像が広がれば、togetterのURLが広がれば、もっと知ってもらえる。ほんのちょびっとでも後押しができればという思いで今もいっぱいです。
描きながら共感しまくってた多様な働き方の許容
ウツやテンカンやアスペルガーという最近ではとても良く知られた症状で通常の勤務が困難だという人は相当数いるわけですが。
そういった方が就労できる環境を企業側と作っていく中で、やはり企業側の方は「もし来なくなっちゃったらどうしましょう?」という不安・疑問を持たれるのですよね。
そりゃそうだ。
成澤さん「えぇ、来なくなりますよwなりますってそりゃ!」(言い切り)
「最初はほっといてあげてください、で2日目ぐらいになったらメールでちょっと連絡してあげて…」と具体的かつ当人に負担無く、会社側でも対応しやすい対処法をどんどん話されていました。
テンカンなら倒れちゃったりする。当然する。こういった症状以上だったら救急車呼んであげて、暴れたらこうして、と。それはもう的確に。
当然起こることとして捉えてもらって、対処法を知ってもらう。
これだけで企業側も就労を受け入れやすくなる。
発達障害の人であれば、程度や症状は様々ですが何かしらの急激な変化にとても弱かったりするので、そんな場合には在宅勤務にシフトすることで、継続可能な状況を作ることができるという話です。
なんかこれって、これから赤ちゃん生む女性の方が産休・育休に入ることや、復職後に時短勤務になることや、みなし残業や事業場外労働の人たちが「やることやってればOK」という就労条件になっていることと、ほぼ変わらないことだと思えたんですよね。それがとても響いた。
企業に取り入れようとするときにはパワーも必要ですが、成澤さんの団体では「1業界1企業」という方針のもと、実践を求める企業さんには社長や少なくとも専任役員クラスの方との直接のコミュニケーションを必須としているというお話でした。
トップダウンで取り入れれば、現場が若干オロオロしようがぶっこみやすいですしね。「敢えてザワつかせるw」とは強気ですごく楽しそう。
業界内で取り組みが目立てば、後続企業が必ず出てくるので「1業界1企業」でもどんどん輪は広がるというのも面白い考えで、そういう考えがあったのかとハッとしました。
ちょっと知ってもらう、ちょっと理解する、そして整備を整えるだけで人材はどんと増える。具体的な例にあったような「テープ起こしもう一生仕事にしてたい!」とドンピシャでハマった人のように、天職に出会える可能性も高い。
そしてそういった仕事がAIに取って代わられるわけでもなく、共存が可能なことも多い。
こういった取り組みはどんどん浸透して、個人に合わせたフレキシブルな働き方が当たり前になることを物凄く願っています。
……。
小学校の頃、支援学級の友達もいたし、途中で事故に遭って支援学級に行ったり、また一緒に勉強できるようになったりって、柔軟な環境で来てたからなぁ……その自由が認められない社会人生活に疑問がありました。いわゆる補助金的なアレぐらいですもんね。
目に見えたり見えなかったりする「違い」や「特性」で何かを阻害されて欲しくないんです。
個人的な思い
終身雇用がとうの昔に終わった話で、これからは副業と言わず、複数の企業の仕事をすること自体が当たり前になると考えてます。
勤務年数に従って給与も上がるような仕組みが残っているところも、それを変えざるを得ない状況が来てますし。働き詰めでながーーく休暇を楽しむことが無い日本人の働き方はもうぶっ壊れていい時期ですよ。
私は社会が変わることを待っていられない。
そこまでの体力が残されていないことを痛感してる立場です。
せめてなー。40代になったら週4勤務、50代は週3勤務と、拘束日数減らせばいいんじゃないかなぁとつくづく。空いた日を余暇にするもよし、別の仕事をしたり、更に学びを得る時間にして新しいことを始めたって良いと思う。
より多様化して、細分化していく嗜好に合わせてサービスを生み出す必要がある今、企業が欲しいような働き手を探すなら、「9:00~18:00で週5日絶対★」なんて就労条件変えないと。
バリキャリ経験者のママさん、リタイア組だけどめっちゃ技術持ってる、でも体力もうそんなバリバリちゃうねんっていう高齢者さん、半フリーで仕事を受けているカメラ趣味の人、同じことならめっちゃ続けられるけど変化に弱いタイプの人、すっごい専門知識あるけど協調性とか社交性ゼロなマニアックさん、色んな人が色んな働き方ができる世の中を願っています。
どんな人にも適したバランスを望んで叶えられるような社会への変化を作る一助でありたい、そう思いを一層強く持ったCTFでした。